古典に学ぶ 第17回:「朝鮮半島と陽明学」 朝鮮朝における陽明学の受容と抵抗朝鮮半島における陽明学の受容は、日本や中国とは大きく異なる道をたどりました。朝鮮朝(1392-1910)は儒教、特に朱子学を国家の正統イデオロギーとして強く支持しており、陽明学は長らく「異端」視される傾向があ... 2025.05.19 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第9回 事上磨錬 前回は王陽明の思想の集大成である「四句教」について解説しました。今回は、王陽明が特に重視した実践的修養法である「事上磨錬」(じじょうまれん)に焦点を当てます。「事上磨錬」とは、実際の事態や日常の出来事に対処する中で自らを鍛えるという意味で、... 2025.05.15 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第15回:「日本における陽明学」 中江藤樹と熊沢蕃山陽明学が日本に本格的に伝わったのは江戸時代初期のことです。その日本における最初の本格的な陽明学者とされるのが、中江藤樹(1608-1648)です。藤樹は幼少期から学問に熱心で、朱子学を学びましたが、次第に朱子学の限界を感じ... 2025.05.15 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第14回:「陽明学と明末の思想」 明末における陽明学の変容明朝の最後の時代(16世紀後半〜17世紀前半)、陽明学は大きく変容していきました。この時期は、政治的腐敗、社会的混乱、外敵の侵入など、中国社会が大きな危機に直面していた時代です。そうした状況の中で、陽明学は様々な形で... 2025.05.11 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第13回:「陽明学派の分化」 王門四大家の思想的特徴王陽明の死後、その思想は多くの弟子たちによって継承され、発展していきました。特に「王門四大家」と呼ばれる四人の弟子たちは、それぞれ独自の解釈で陽明学を展開しました。まず、王畿(おうき、1498-1583)は「現成良知」... 2025.05.07 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第11回:「格物の新解釈」 朱子学の格物解釈との相違「格物致知」という言葉は、儒学の経典『大学』に由来する重要な概念です。朱子学では、この「格物」を「事物の理を究める」と解釈し、外部の物事を徹底的に研究することで、その理(原理・法則)を理解すべきだと説きました。朱熹(... 2025.05.01 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第10回:「万物一体の仁」 仁の概念と陽明学における発展「仁」(じん)は儒教の中心的な概念の一つで、古くは孔子によって「人を愛する」という意味で使われていました。一般に「思いやり」「慈しみ」「人間愛」などと訳されますが、その意味は時代と共に深化し、拡張されてきました。... 2025.04.14 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第9回:「事上磨錬」 実践による自己修養の方法陽明学の最も特徴的な側面の一つに「事上磨錬」(じじょうまれん)という概念があります。これは文字通り、「事(こと)の上に磨(みが)き錬(ね)る」という意味で、日常の様々な出来事や状況の中で自己を磨いていくという実践的な... 2025.04.07 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第8回 四句教と陽明学の完成 前回は「致良知の実践」について解説しました。今回は、王陽明の思想の集大成とも言える「四句教」について掘り下げていきます。晩年の王陽明が、弟子たちに残した四つの句から成るこの教えは、その簡潔な表現の中に陽明学の真髄が凝縮されています。四句教の... 2025.04.04 古典に学ぶ陽明学
古典に学ぶ 第7回 致良知の実践 前回は王陽明の「知行合一」(知ることと行うことは本来一体である)という思想について解説しました。今回は、陽明学の最も重要な実践的側面である「致良知」に焦点を当てます。「致良知」とは、自らの内なる良知を実現する、あるいは良知に至るという意味で... 2025.03.31 古典に学ぶ陽明学